「されど罪人は竜と踊る」の文庫1巻ネタバレです。

されど罪人は竜と踊るは2018年春アニメで放送が開始していますが、攻性咒式士達が複雑な事件に巻き込まれながらも戦っていく物語です。

読んでいくと新事実が沢山発覚し、国家間の争いや裏に潜む大きな計画など続きが楽しくなる作品です。

というわけで今回はその「されど罪人は竜と踊る」の内容をネタバレしていきたいと思います!

※この記事には「されど罪人は竜と踊る」文庫1巻のネタバレ内容がガッツリ記載されています。マンガやアニメを見るよ!という方は閲覧にご注意ください。

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「されど罪人は竜と踊る」の試し読みは?

「されど罪人は竜と踊る」は全8巻まで続いている人気作品です。

アニメでは原作の内容を元に描かれてはいますが、もっと続きを知りたい方や詳しい内容を知りたい方は原作を読んでみると良いですね。

この記事は以下ネタバレを含むので、原作で内容を知りたい方は無料の試し読みもオススメです。

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されど罪人は竜と踊る。文庫1巻の内容ネタバレ!

一章 咒式と剣の禍唄

相棒同士のガユスとギギナ。

 

攻性咒式士の「ガユス」と咒式剣士「ギギナ」は相棒という関係で、二人で事務所を経営している。

ガユスは化学系の咒式士で、ギギナは太古の昔から人外の物を狩ることを生業としてきたドラッケン族の剣士だった。

二人は今、千年も生き、人類が畏怖をこめて「長命竜(アルター)」と呼んでいるクラスの黒竜と戦っていた。

人間にとって竜とは圧倒的な化物でしかないが、二人は傷つきながらも何とか黒竜を退治することができた。

 

皇族モルディーンへの報せ。

 

ツェベルン龍皇国(りゅうおうこく)は他国とどういった関係性を持つべきか常に議論が行われている。

和平、強硬、中立など様々な派閥があるが話がまとまることはない。

ツェベルン龍皇国枢機卿長「モルディーン」は七都市同盟とのアルソーク紛争と、賢龍派(ヴァイゼン)問題など、国の抱える諸問題について色々考えていた。

モルディーンに常に反対意見を持っているのは次の軍の最上位席を狙う策略家「グズレグ」で、強硬派の一角である。

そんな中女性秘書官がモルディーンに大賢者ヨーカーンからの至急の文書を持ってきた。

 

「何者かが持ち出した何か」とは?

 

モルディーンが封を開けると立体光学映像が魔法で映し出され、虹色に変化する瞳、中性的で年齢不詳の要望をしたヨーカーンの姿が出現した。

ヨーカーンは「何者かが何かを持ち出した」、という情報をモルディーンに伝えた。

それを聞いたモルディーンは、世界にとって不運か僥倖かは分からないが大きな取引材料になるだろう・・・と思い何かをフル回転で考え始めた。

モルディーンはいくつもの進行中の計画を抱えていたが、予定をまた組み合わせて変更し、最果ての街エルダナに向かうことを決めた。

二章 あるいは平凡な日々

咒式士を襲う謎の人物。

 

エリダナはツェベルン龍皇国三十五州の一つ。ガユス達のような人間が最後に辿り着く吹き溜まりだった。

ガユスは高校で化学系咒式を教えて生計を立てているが、仕組みが分かった今咒式を魔法と呼ぶ者はいなくなっている。

生徒達は最近起こった「最近咒式士が何者かに襲われて命を奪われている」という事件を話題にしていた。

深夜咒式士が歩いていると、黒服で緑の目の人物が「お前が愛しの君の仇か?」と話しかけてきて、答えられないと咒式で無残に命を奪われるのだとか。

 

自分の仇を狙っている謎の女。

 

その晩。咒式士のエメットという男が道を歩いているところに黒い衣装をまとった何者かが現れた。

腰まで届く長い髪。丸みを帯びた体の線。どうやら女である様子だが、エメットは最近噂になっている事件の犯人だとすぐに気づいた。

エメットはすぐに咒式で攻撃したが女に傷を与えることはできず、むしろ反撃され一瞬の内にエメットの口から上が消失した。

何故エメットが自分に攻撃してきたのか?女には理解できなかったが、エメットは女の狙っている仇ではなかったらしい。

ちなみにこの女は指に真紅の指輪をはめている。

三章 枢機卿長(すうきけいちょう)の祝祭

僧正を狙う密談する者達。

 

薄暗い部屋の中、王には内密に密談する者たちがいた。これからある「僧正」の命を狙おうとしているらしい。

僧正は沢山の自分の影武者を各地に配置しているので、まずは正体を突き止めてから密談している者達は始末したいらしい。

その僧正は背信者、背教者、売国奴、そのように思われ憎まれており、部屋の者達は「影」に僧正を始末するよう指示した。

だがその中にいた一人の軍人だけは、相手(僧正)がどんな手を差してくるのだろうか、と冷静に考えていた。

ちなみに密談する者達が狙っている僧正とはモルディーンのことだった。

 

モルディーンから護衛の依頼。

 

ガユスの大学時代の同窓生ヘロデルが訪ねてきて「ある人物の護衛を頼みたい」とガユスに仕事を依頼しに来た。

ガユスとギギナはヘロデルに連れられてある屋敷に向かったが、応接広間には七人のオトコが立っていた。それは全てが腕利きの攻性咒式士だった。

中心にはモルディーンがいるが、モルディーンはツェベルン龍皇国でも十指に入る重要人物で、皇位継承権においては七番目の皇族。

画面でしか見たことがない大物にガユスは緊張した。竜を前にしても驚かないギギナでさえ驚いている。

モルディーンはこれからの特務における自分の身辺警護とエルダナの案内を、今この瞬間からガユス達に頼みたいのだという。

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モルディーンには十二翼将という最強の部下がいるが・・・。

 

だが護衛と言ってもモルディーンには俗に〈十二翼将〉と呼ばれる凄腕の攻性咒式士達最強集団が付き従っているはず。

なので何故自分たちのような外部の人間に護衛を頼みにきたのか二人は不可解だった。

モルディーン曰く、自分の特務任務に関連することなのでその者達を連れてこられない理由があるらしい。

これから街ではエルダナ祭が始まる。観光旅行の案内をしてほしいとモルディーンは言っているが、ガユス達はいまいち事情が飲み込めなかった。

モルディーンは自分の偽物が皇国全土に散っている、という話をガユス達に打ち明けた。

色々な所から命を狙われている身なので、自分含めて七人のモルディーンが皇国全土にいるらしい。

四章 夜と追憶

ティエンルン条約。

 

竜族主流派である賢龍派と人類諸国家との間に締結された、双方の無用な争いを避ける為に相互の領域を決めて共存しようというティエンルン条約。

モルディーンは竜のような異貌の存在と人間は一緒に住めると思っているが、理解のない人間達にはそうは思えなかった。

異貌というだけで、あるいは家族などが異貌のものたちの被害にあった者などが反対勢力になっている現状があった。

ガユスは大事な妹、ヘロデルは大事な婚約者を失った過去がある。七都市同盟の咒式の誤射によってヘロデルの婚約者だったシファカは他界したという。

彼らも国家間のいざこざで家族を失った被害者だった。

 

モルディーンの計画と「影」。

 

一方モルディーンの元に「影」が現れ、指し手達の使いは予定通り明朝到着することを報告してきた。

モルディーンが「最大の問題はどうなってる」「例のものを持ちだした反逆者の片割れは?」と影に問いかける。

その「反逆者の片割れ」とは誰のことなのか。不確定要素は多少存在するが計画に変更はないとモルディーンは言う。

「劇の上演は成功する、神とあの御方が自分達を導いてくれる」とモルディーンは意味深なことも言っている。

影は「あの御方」なる人物には敬意を払っているが、モルディーンにはそうでもないらしい。そうして影はまた消えていった。

 

自分の愛しい者の仇討ち。

 

ガユス達がモルディーンの護衛を一度離れ道を歩いていると、咒式士の命を奪っている噂の女が現れた。横にはエメットの亡骸が転がっている。

ガユスは目の前の女こそ今噂になっている咒式士を襲っている人物だとすぐに気づき戦いになったが、女は重力系の攻性咒式士で恐ろしい程に強かった。

女は二人を見て「間違いない、仇を見つけた」と言っている。仇と言われても、ガユス達賞金首を狩っている人間は逆に自分に心当たりがありすぎた。

女の名前はニドヴォルク。自分の愛しい者「エニンギルゥド」の仇を取りにやってきたらしいが、ガユスには異国の発音に聞こえた。

 

ニドヴォルクの目的と追手。

 

ニドヴォルクはあまりに強く、倒す術は無いと思ったガユスは逃走することに。

ニドヴォルクは人差し指に指輪をはめており、夫エニンギィルゥドの仇討ちと、生前の夫の思いを引き継いで生きているらしい。

ニドヴォルクは故郷から禁断の品である指輪を持ち出して逃走中であり、目的は故郷の背信行為を止めることだった。

故郷が追手を放っていることはニドヴォルク自身気づいている。なのでニドヴォルクは追手が来る前に夫の目的を引き継いで終わらせなければいけなかった。

五章 予感の朝

ニドヴォルクの模倣犯の逮捕。

 

二人は逃げた後朝刊を見ていたが、紙面には咒式士の命を奪っていた人物が逮捕されたと書いてあった。

だが二人は先程ニドヴォルクと遭遇しているので、新聞に書いてある犯人は確実に模倣犯であるに違いないと思っていた。

ガユスは情報屋のヴィネルにニドヴォルクについて調べてもらったが、名前、地名、夫の名前まで分かっているのに電網場の検索に引っかからなかった。

国家の記憶庫に潜り込まないと見つからないかもしれないらしく、ガユスはヴィネルにそこまでしてほしいと頼んだ。

六章 闇の中の影なるものたち

七都市同盟のアズ・ビータ。

 

ガユスは再度モルディーンとホテルで合流したが、部屋に9人の人間が入ってきた。

鋭い瞳の大柄な七人の男、背広にメガネの細い男、そして最後は老人だった。

全員が十階梯以上の高位咒式士で、モルディーンに挨拶をした後奥の司教室に入っていった。

今モルディーンに会いに来た人物は七都市同盟のアズ・ビータ下院議員である。

七都市同盟は百年ほど前に七人の英雄に率いられてツェベルン龍皇国からの独立戦争を起こし、三分の一の領土を奪って独立した隣国である。

数十年前からは争いも収まり第一の友好国になっている。そのような人物がモルディーンと会談しているのだから只事でないはず。

 

「影」と忍者たちの奇襲。

 

ガユス達は部屋の外に出て会談の護衛をしていたが、気付かぬうちに他の護衛数人が何者かによって命を奪われていた。

そして「影」がガユスの頭上に剣を振り落ろし、それをギギナがとっさに受け止めた。

影は小柄だが鍛えあげられた全身を持ち、暗灰色の装束に鎖帷子、右手には片刃の剣を握っている。影は東方の忍者という存在であることにガユスは気付く。

ギギナはその忍者を相手にすることにし、続いて忍者の群れが現れたのでこちらはガユスが受け持つことになった。

咒式で忍者たちを燃やしてみたが、自爆もいとわないのが忍者の戦い方。だが苦戦しながらもガユスはなんとか退けることに成功する。

だがギギナの相手している影だけは格の違う実力者で、規格外の化物であるギギナとと同等以上に渡り合える者だった。

七章 光の紡ぎ手

縄張り争い。

 

影の放った咒式は強力な爆発を起こし、ガユス達は建物の瓦礫の被害にあったものの何とか生きていた。

司教室にいたモルディーンやアズ・ビータ、ヘロデル、秘書官達も何とか無事で、影はニ対一の戦いは不利だと思い逃走したらしい。

なぜ忍者達がモルディーン達の命を奪いに来たのか、理由は今のところ分かっていない。

モルディーンとアズ・ビータの会談内容は皇国と七都市同盟の間に横たわる問題「第九次聖地紛争」についてだった。

歴史的、宗教的に両国の間に位置する聖地アルソークの割譲線を争っているというのは建前。

実際は東方二十三諸国家方面に繋がる交通利権と要衝の確保が問題になっている。

 

和平の為の計画。

 

その問題は南方のソリティア共和国と結んだ海路の新設により解決し、紛争の経済的原因そのものが無意味になるようモルディーンは仕向けた。

だが教会と信徒達は宗教的情熱で熱くなり、一部の軍人達と軍事産業はそれでも戦争を望んでいるのが現状だった。それは皇国も同盟も同じだった。

しかし実際に七都市同盟と戦争など起こしてしまえば、第三者の他の国がそこにつけ込んで皇国の足元を救いに来てしまう。

なのでモルディーンは自分と意見の似通っている、話の分かる同盟最高議会の長であるカイ・クヨウ氏とコンタクトをとった。

その結果、クヨウは自分の腹心であるアズ・ビータを代理と、モルディーンと話し合いをさせる為によこしてきたらしい。

国家間の争いを収め、和平の為の適当な落とし所を探っているのが今のモルディーン達の現状だった。

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モルディーン達を狙撃

 

同盟の駐屯軍は聖地のダエフ線まで自分たちの土地に線を引く用意をしている。同盟がそこまでするなら皇国も条件を受け入れ双方の紛争は開始前に終わる。

なので反対意見の戦争で躍進しようとしていた最強硬派と軍需産業、そういった者たちが刺客を送って来たのだろう、とモルディーンは予想している。

ガユス達はモルディーンの知っている秘密の抜け道を歩いていたが、外に出た瞬間秘書達とヘロデルが何者かに狙撃された。

まだヘロデル達が息しているところを見ると、致命傷を与えずに彼らを助けに来る所を狙撃者は狙っているに違いない、とギギナは見抜いた。

モルディーンとアズを引きずり出すための撒き餌だろう。ガユスはギギナと一緒に外へ出て凄腕の狙撃者を始末しに行くことにした。

ガユスは接近していく内に、相手が噂に聞く射光のブレナンテであることに気づく。

 

ガユスの致命的な重症。

 

二人は協力してブレナンテを葬ることに成功したがガユスの代償は大きい。左肩が削られ左肘から先がない。

右足首から先もなく、左腕と右足首は地面に転がっている。咒式の使いすぎで神経系もダメージを受け、視界が暗くなり限界をむかえ、ガユスは倒れた。

倒れた後ガユスは妹のアレシエルの夢を見た。映画のようにガユスとアレシエルの過ごした日々が流れる。

そしてシーンは変わりガユスは血まみれのアレシエルを抱きかかえている。アレシエルはもう手遅れだった。少年のガユスは恐怖と怒りに満ちた顔をしている。

最後にアレシエルは何かを呟いたが、それはガユスには理解できない、納得したくないものだった。最後にアレシエルは「 で 、 」という言葉を紡いだ。

アレシエルが何を思ってそう言ったのかガユスだけは知っている。そんな夢を見ながらガユスは自分が復活していく感覚を感じ取っていた。

八章 帰郷する魂

手遅れなのに生き返ったガユスと「黒い爪」。

 

ガユスはその後病院に運ばれ、六日間昏睡状態のままだったが意識を取り戻した。手や足首も治療され繋がれている。

ギギナが咒式で治癒したのが助けとなり手術は成功したが、それよりもほとんど手遅れの状態から見事回復したガユスに医師は信じられないでいた。

ガユスは昏睡状態の中、最後に黒い爪が自分をこちらに引き戻したような気がした、と目覚めてから医師に告げた。

だが今のガユスはほぼ生き返ったのに等しい。「黒い爪」のことも含め、やはり医師には理解できないことばかりだった。

入院中に出会った看護師のノジェは、自分の周囲で少々困ったことがあるので、事務所を開いている攻性咒式士のガユスの元に後日相談しにくるらしい。

 

モルディーンに刺客を送った者達の処罰。

 

ヘロデルもギギナの咒式によって回復しており、その後モルディーンとアズの命を狙った未遂事件は公になっていた。

狙撃手ブレナンテの亡骸と咒弾の入手経路から背後関係は速やかに捜査され、啓示派教会の最強硬派オルケンティウス長が証人喚問に呼ばれ追求がなされた。

証拠が不十分だったために起訴も実刑も避けられたが、オルケンティウスの政治的失脚は確実だった。

事件に関わったとされる最強硬派の僧職者や軍人も失脚し、モルディーンを狙う指示を出したもの達も逮捕された。

そして事件後、改めてモルディーンとアズによる会談が開かれることとなった。

 

今まで接していたモルディーンは影武者だった。

 

モルディーンはアズとの会談の為にガユス達を護衛にした。

更に今までガユス達が護衛していたモルディーンは実は影武者で、変装名人の十二翼将である「ジェノン」が演じていたことなどが明らかになった。

刺客に自らを狙わせたのもモルディーン本人の仕業。刺客達が日時から居場所まで全てを色々と知りすぎていたのは、実はヘロデルという内通者がいたからだ。

ヘロデルはモルディーンの部下のふりをして情報を他に漏らしていたらしいが、結果的にガユスもそういった一件に巻き込まれて入院までしている。

モルディーン達に関わったばかりにガユス達は大きな被害を受けることになってしまった。

 

ガユス達護衛を襲ってきたのもモルディーンの手の者。

 

ヘロデルはラペトデス七都市同盟との戦争で婚約者の命を奪われたので、復讐しか思いつけなかったらしい。

ヘロデルは最初に入った軍部で最強硬派のグズレグの飼い犬になっていた。その後軍部に反発したと偽装してモルディーンに接近してきたのだ。

モルディーンは内通者であるヘロデルに騙されたフリをし、逆にこちらの情報を強硬派に流させ誘導に使っていたのだという。

更に襲ってきた忍者達も自分の手の者で、ギギナと戦った強敵忍者は「キュラソー・オプト・コウガ」という十二翼将の一人らしい。

強硬派をキュラソーに煽ってもらい、強硬派がモルディーンの命を奪うよう指示する、その一連の流れ全てがモルディーンによって計画された劇だったのだ。

ちなみにヘロデルは、その後モルディーンのし掛けた爆弾により車が爆発して他界した。

 

事件に真実味を持たせるための過剰な演出。

 

キュラソーの配下のコウガ忍者たちと、ガユス達をあえて戦わせ、護衛たちの命を奪ってまでも計画を実行したモルディーン。

そこまで演出しないと事件に真実味がかけるし、被害者がいないと国を滅ぼす強硬派を葬ることは出来ない、とモルディーンは思っていた。

危険な考えではあるが、モルデイーンは和平の為ならそこまでする覚悟なのだ。実際全てがモルディーンの脚本通りに動いた。

七都市同盟がダエフ線を引いてくれる代わりに皇国が支払う代償は後のお楽しみ、と言って秘密にしモルディーンは詳しい内容を明かさなかった。

一方ギギナは早い段階でモルディーンの計画や危険性に気づいていたらしく、勘ではあるがモルディーンは危険人物だと思った。

なのでモルディーンが病院を出た後を狙ってギギナは首を獲りに行った。

 

通信機で新たな指示を出すモルディーン。

 

ギギナの放った剣はモルディーンの首元で止まった。ヨーカーンの結界がモルディーンの周りに張られていたからだ。

しかもキュラソーがモルディーンの護衛をしていたので、ギギナは戦うのを止めこの場を去ることにした。

ギギナはモルディーンのことを危険人物だと思っているが、どこかで龍皇国にモルディーンのような人物は必要なのかもしれないとも思ってしまっていた。

モルディーンはキュラソーにギギナを仕留めることはできるか尋ねてみた。虚をつけば可能だが決闘となるとどうなるか、とキュラソーは答えた。

その後モルディーンは通信機で「終幕の計画を指導させよう。あの釣り餌たち遊んで、お客様を歓迎する元気な子たちが到着する時間かな」と言った。

受信機の向こうで女と二つの影がうなずいていた。

九章 暗雲

何かしらの呪いにかかり疲労しているニドヴォルク。

 

情報屋のヴィネルはニドヴォルクのことを調べ尽くしたが、結果彼女の詳しい情報は全く得られなかったらしい。

咒式具屋のロルカにニドヴォルクの破片の解析を頼んでいたが、それは鎧や服などではなく、重力咒式で組成を変えられた生物の組織だったらしい。

ガユスにはこれらの情報から相手の正体が分かりはじめており、背筋に怖気が走っていた。

一方そのニドヴォルクだが、なぜか今立つのもしんどい程に疲労困憊していた。かなり強大な呪いにかかっているらしい。

まだガユス達を狙っているらしく、標的は蘇生した、目印はつけた、と意味深なことを言っている。

 

ニドヴォルクが故郷から持ち出した指輪。

 

ニドヴォルクは血族に背き故郷を捨ててでも、一族の本来の誇りを取り戻そうと今行動しているらしい。

そして自分への追手がこの街に到着した頃だというのもニドヴォルクは知っていた。故郷から持ち出したの物は薬指にハマっている指輪だった。

この指輪は何の為のもので、故郷の古老達はなぜこのようなものに執着しているのか?ニドヴォルクには分からなかった。

その意味を知っていた夫はもういないので、ニドヴォルクはただ彼の形見とともに復讐に赴くだけだった。

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十章 翼持つものたちの群舞

看護師ノジェの突然の訪問。

 

看護師のノジェがガユス達の事務所に乗り込んできた。誰かに追われて急いでいるらしく、ガユス達は切迫したノジェに言われるまま救急車に乗り込んだ。

ノジェは謎の黒い車に追われており、ノジェはガユス達に事情を説明した。

一週間ほど前、自分が勤務しているエリダナ中央病院で盗難事件が起こり、金庫にあった病院の現金と有価証券が盗まれていたこと。

最初に発見したのが朝晩のノジェで、犯人は金庫に入っていた書類を周囲に投げ出して逃げたらしい。

だがその保険申請の書類には担当看護師であるノジェの記憶にない診察や投薬がなされたことになっていたという。

 

ノジェの正体は十二翼将のジェノン。

 

つまりやってもいない診察や投薬をしたことにして虚偽の医療保険を引き出す詐欺行為だ。他の医療記録も点検していくと大なり小なり改竄されていたという。

恐らく病院全体が不正を行っているのだろうとノジェは考えている。

院長に問いただしても逆に犯罪の黙秘を持ちかけられたらしく、翌日から脅迫の電話や誰かに付きまとわれたりするようになったという。

困り果てて攻性咒式士のガユス達を頼りに来たというノジェは、ガユス達を乗せて改竄書類を隠した建物に移動した。

だがガユスはその話の全てが嘘、罠だと分かっていた。眼の前にいるノジェは、モルディーンの十二翼将の一人ジェノンであることをガユスは見抜いていた。

 

目の前に十二翼将の内、三人もの翼将が。

 

変装のバレたジェノンだが、その後突然二人の人物が姿を現した。一人は長身で積層甲冑で装甲された男。

隣には頭半分ほど低い背の青年、少年かもしれない男が立っていた。後は戦闘が専門の自分達に任せろ、と二人に言われたジェノンは後ろに退いた。

二人はモルディーンの十二翼将の内のニ翼、双子のラキ兄弟だった。兄の名前はイェスパー、弟がベルドリト。

そしてすぐに戦闘開始。剣士であるイェスパーはギギナと戦うことに。ベルドリトとジェノンはガユスに襲い掛かってきた。

イェスパーは一流の剣士、ベルドリトは数法咒式士で虚法士。ベルトリトは異貌のものを操ることができ、ガユスには火竜を使って襲い掛かってきた。

変装の達人であるジェノンも竜へと姿を変えガユスに攻撃を仕掛けてくる。ちなみに十二翼将の位置づけはこうなっている。

イェスパーが九番目、ベルドリトが十番目、ジェノンが十一番目、キュラソーは十二番目らしい。上はもっと強いのだろうか。戦いは続く。

十一章 復讐の女神

ニドヴォルクの正体は黒竜。

 

流石に十二翼将は強く、ガユス達は互角に戦ってはいたが地力では完全に劣っていた。それだけでも厳しいのに、戦地にはニドヴォルクも現れてしまう。

モルディーンはこの展開を予想していたらしい。イェスパー達は後はモルディーンの指示通りニドヴォルクを倒し、指輪を奪う任務と全うしようとする。

ガユス達を放って十二翼将の三人は戦いを挑んでいくが、しかしニドヴォルクは圧倒的すぎた。三人の翼将を相手にしたところで全くの無傷。軽々と粉砕した。

そしてターゲットはガユス達に。ガユスは既にニドヴォルクの正体に気づいていた。自分達が以前倒したグラシカの黒竜の妻だったのだ。

 

形見「竜宝珠」を庇い身を犠牲にしたニドヴォルク。

 

本来の姿は竜だが咒式を駆使して人間の姿に化けている。更に驚異的なのはニドヴォルクは夫の黒竜よりも強い真の長命竜(アルター)だった。

本来の強さだったら全く叶わない相手だったが、ニドヴォルクはガユスへの蘇生咒式を使いすぎ本来の力を発揮することができなかった。

重症を負った後に奇跡的に生き返ったのは回復したわけではなく、予めニドヴォルクが仕込んでいた呪いによってガユスは蘇生したのだ。

ガユスは咒式で核融合を起こし、弱っているニドヴォルクを超高熱に巻き込んだ。

致命傷になる咒式を避けるくらいのことはできたはずのニドヴォルクだが、背後にあった夫の形見「竜宝珠」を身を挺して庇い、直撃を受けてしまった。

さすがのニドヴォルクでも核レベルの咒式に耐えることはできず、ガユス達に勝ちを譲って息を引き取った。

十二章 そして全ては走り去る

イェスパー達十二翼将の現在。

 

戦いの後ガユスは闇医者の女医ツザンの診療所に運ばれ、目覚めた後にビルの屋上に移動してみるとそこにはモルディーンがいた。

モルディーン曰く、イェスパーとベルドリトは何とか一命を取り留めたらしい。

ジェノンはニドヴォルクに攻撃された瞬間脳や内臓だけで地下へと逃げ、今は脳と脊髄、心臓だけの姿で培養液に浮いているらしい。

黒竜ニドヴォルクの登場すらモルディーンの計画の一部だったらしい。一連の事件は全部繋がっていた。

モルディーンの真の狙いは竜皇国と七都市同盟、そして竜族の賢龍派という三者の均衡を保つことだったという。

 

二頭の竜が逃げ、追われる原因。

 

モルディーンは敵対する3つの勢力が必要としたものを順番に交換していったが、その計画に誰も気づかなかったことが恐ろしいのだ。

賢龍派は裏切り者のニドヴォルク達の排除を皇国に取引条件として提示してきたので、モルディーンはそれを引き受けた。

たまたまニドヴォルク達と因縁のあったガユス達に目をつけ、自分の護衛という名目で利用したらしい。

賢龍派達は人との共存を望んでいたが、ニドヴォルクやその夫はその意見に反対し、指輪を盗んで逃走したらしい。

たかが二頭の竜が逃げ出しただけなのに、賢龍派が皇国に始末を依頼してきたのは恐らく指輪が関係しているのだろう。

龍皇国もモルディーンによって叩き潰され、ニドヴォルクとの戦闘も翼将だけでは勝てないかもしれないのでガユス達を用意したのだ。

 

謎の指輪をつけることにしたガユス。

 

ギギナは自分たちがいいようにモルディーンに操られたのが気に食わなかった。

一応報酬をとモルディーンはガユス達に赤い宝石の指輪を置いていったが、モルディーンから何も受け取りたくなかったガユス達は指輪を放置する。

だがその指輪が何か自分にとっての忘れてはならないことへの絆になるような気がしたガユスは、自分の右手薬指につけることにした。

こうしてガユス達は大きな事件に巻き込まれながらも生還し、またいつもの日常に戻ることとなった。

というわけで以上「されど罪人は竜と踊る1巻ネタバレ!ニドヴォルクの正体と黒竜討伐」のネタバレでした。

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